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ソシャゲ時代に改めて考える、ゲームはサービスになるべきなのか!?

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そもそもゲームはサービスなのか?

www.famitsu.com

興味深い記事があったのでご紹介します。
ファミ通グループ代表の浜村氏が、今後のゲーム産業の展望についって語っています。その中で予想されている未来、本当にゲームはサービスになるべきなのでしょうか?

コンテンツからサービスへ

身も蓋もない言い方をしてしまうと、このファミ通代表の浜村さんの予想は全く当たらない事で有名でただの逆神でしかないので、むしろ健全に発展していく為にはサービスにならないことこそ重要なのではないでしょうか。

勿論、プラットフォーマーが自社のコミュニティを拡大強化していき、その中でサービス を充実させていくことは今後の流れとして当然そうなっていくのでしょうが、ゲーム自体がサービス化すること、これはどうなんでしょうか?

www.nintendo.co.jp

印象深いエピソードがあります。
今年7月に亡くなられた任天堂の岩田社長が2011年のGDCで語った内容のことです。

このとき、岩田社長は、拡大していくオンラインアプリケーションストアといった市場で配信されている何万というソフトについて、その多くは前年の主要モバイルDLサービスにおいて、92%が無料であり、それ以外も極めて低価格で売られている。果たして、そうした市場が本当にやっているのか。お客様に自分達が作るものを認めてもらい、その価値にお金を出してもらう。我々が作るものは価値を持ち、その価値を守るべきだという主張をされています。

結論から言ってしまうと、この講演は当時あまり肯定的に受け入れられなかったようです。まさにこの時代、steamなどでのインディーズゲームやスマートフォンアプリ市場などが盛り上がっていたこともあり、「時代は配信だ、任天堂は遅れている」などと言われて不評でした。

しかし、それから3年後。
我々の作るゲームには1ドルの価値しかない

という開発者の泣き言が話題になりました。
まさに、こうした極端な価格破壊が起こした価値の低下は、ゲームそのものの価値を崩壊させ、当時の岩田社長が懸念した通り、無料じゃないと売れない、1ドルじゃないと売れない、そうした状況を生み出してしまいました。

勿論、これは一面的な見方であり、どちらか必ず正しいというよりは2つの市場の性質、量より質と、質より量のどちらかを取るかということなのでしょうが、振り返ってみると非常に象徴的な出来事でした。

コンテンツはサービスになるべきなのか?


では、サービス市場がどういうものかというと、それは後者の質より量という市場です。ユーザーの利便性を考えれば選択肢が沢山あった方が良いですよね。

動画の月額配信サービスが特に分かり易いかと思いますが、dTVやdアニメストアなど月額500円で見放題というサービスを行っています。

このとき、一山幾らというワゴン市場で、一つ一つのコンテンツの価値というものを感じられるかというとそれは不可能でしょう。まとめ売りされてるわけですから、個々の価値というものを感じられるはずがありません。

アニメのDVD/BDといったメディア売上はここ数年凄まじい下落率を見せています。全く売れなくなってきている。イベント参加権ブースト商法も通じなくなっていますが、上記のような配信サービスが盛況になればなるほど、1巻に2話収録でフルプライス7000円といった商売が成立するのかと言えば、それは難しいでしょう。

そして、このサービス市場というのはプラットフォーマーでなければ意味がありません。AppleやSteamはプラットフォーマーだから儲かるのであり、ユーザーはそのサービスを利用する為にお金を支払います。コンテンツに支払っているわけではない。勿論、Steamでもゲームを買うのですが、大幅な割引をされていることも多く、正当な価格で売れているかというと中々難しいところです。そうしたコンテンツそのものにお金を払うという価値観の崩壊が、モノが売れなくなることに直結しているのですが、ゲームがサービス化していくというのは、その方向へ進んでいく危険性を常に孕んでいるように思えます。結局、プラットフォームを自ら用意出来るのはハードホルダーなどの巨大な企業だけであり、中小の開発会社がそこでやっていくことはますます厳しくなっていくでしょう。

サービス化してコンテンツ一つ一つの価値が平均化していく方へ進むのか、むしろ逆に個々の価値を高める方向へ行くべきなのか、どちらが正しいのかは分かりません。

個人的な事を言うと、今、フルプライスのゲームを買うのは、フルプライスという価値を信用しているから買っています。その金額分は遊びたい。だからキチンと向き合ってプレイしようとするし、それがどうしようもないクソゲーだったら腹が立つし、逆に面白かったら記憶に残るし、そのゲームを作った会社を好きになって次も買おうと思える。逆に基本無料や数百円単位のゲームを買うときは、ちょっと触って気に入らなかったらもう全くプレイしませんし、消すだけです。それは確かに気軽ではあるのですが、どちらが面白いにしても面白くないにしてもゲームと向き合っている、その価値を感じるかと言うと、それはやっぱりフルプライスで買ったときなんですよね。

ゲーム業界がどちらの方向へ進むのかそれは分かりませんが、ただそのフルプライスの価値というものを感じさせてくれるゲームがこれからも沢山出ると嬉しいです。

そう考えるとやはり任天堂さんには頑張ってもらいたいですね!