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池袋マルイが陥った袋小路「太もも展」に続き「百合展」も開催中止に

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問われる『劇場都市』の在り方

残念なニュースが飛び込んで来ました。
つい先日、「太もも展」が中止になったばかりの池袋マルイで今度は「百合展2018」が開催中止に。諸般の事情とのことですが、2つのイベントが全く同時期であることから、同様の理由なのは明白でしょう。

『百合展』は過去2度開催されており、2016、2017共に東京会場は池袋マルイで開催されています。勿論、管理人も行った事がありますが、こうした試みが何らかの“圧力”によって潰されてしまうことは残念でなりません。

『百合展』自体の開催は代替会場を模索して検討中とのことですが、「誰もが主役になれる劇場都市」をコンセプトに掲げ「文化にぎわい拠点」「多様性」を街の個性として位置付ける池袋で起こった突然の「排除」騒動。

問われる『劇場都市』の在り方。
そしてこれは今後本格化していく、池袋図書館戦争の序章にすぎない!

池袋の地政学的観点

恐らくこの話題でホットな論争になるであろう『表現規制の是非』については得意な方に任せるとして、ここでは触れないでおきます。

というのも突き詰めていくと、マルイで「百合展」を開催するのが不謹慎ならサンシャインシティで同人誌即売会(サンクリ)が開催され、18禁の同人誌が販売されていることは不謹慎ではないのかとか、池袋ならではの事情がややこしく絡み合ってくるので、ここではまず「池袋」というテーマのみに絞って進めたいと思います。

恐らくこういった地理的な視点は今回の騒動において殆ど見ないと思うので、一つのモノの見方として現状認識の助けとなれば幸いです。

さて、およそ事の発端は「自分が気に入らない」といった個人の感情的なクレームなんだろうと思いますが、池袋の置かれている状況を考えるとそれで済まない根深い問題が見えてきます。

孤立無援孤軍奮闘の池袋マルイ

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池袋マルイは西口にあります。
もっと言うと、西口唯一のオタク向けの拠点となっている施設です。

マルイさん自体は全国の各店舗で『マルイノアニメ』という企画を展開していますし、池袋マルイは特にその傾向が強く、先月7階に人気のアニメキャラクターグッズを取り揃えた「アニメガ」という店舗がOPENしたり、現在も「ドリフェスR」や「ユーリ!!! on ICE × サンリオキャラクターズ」の期間限定ショップなどが開催されていたりと、アニメや漫画といったコンテンツを精力的に展開しています。

そうした親和性があってこその「太もも展」や「百合展」の開催だったと思いますが、そこで単純な疑問が湧いてきます。

こうしたイベントが東口だったらどうだったのか?

『劇場都市』の中核となる「Hareza池袋」の建設が進む東口では周辺が一帯になって大掛かりなイベントが開催されるなど、明確なビジョンの元にエリア全体が非常にまとまっています。

アニメイトさんを中心にオタク向けの店舗も多く、サンシャインシティやパルコ、西武、様々なところでアニメや漫画、ゲームなどのイベントが開催されていますが、それだけにこの開催中止が東口だったらより深刻な問題に発展していたことは考えるまでもありません。

「乙女の街」という個性は、その中にBLなどの嗜好を内包しています。
そうした個性を街として利用する一方で、同時に「百合展」のようなものを排除してしまうのは「多様性」という掲げる理念、方向性と相反しており辻褄が合いません。

東口にはある主の“許容する圧力”があると言えるではないでしょうか。

例えば東口では毎年『池袋ハロウィンコスプレフェス』という大きなイベントが開催されていますが、管理人も色んな所から訊くところによると、2014年の初回開催時などそれはもうクレームが殺到したそうです。

しかしそこで翌年から中止にならず、それどころか将来的に更に規模を拡大させながら継続するという判断が出来るのは、ひとえに再開発のプロデューサーにアニメイトさんやドワンゴさんが就任しており、豊島区の行政としっかり組んでやっているからでしょうし、イケフクロウでお馴染みの中池袋公園もしょっちゅうクレームが入っているそうですが、なんだかんだ変わらずイベントの開催が行われています。利害の一致により、東口はある程度そうした力に守られていると言えるでしょう。

池袋のそうした地理的な視点から見ると、オタク街が発展している東口に対して、一方で西口にある池袋マルイは孤立した存在となっており、周辺との連携が全くないという事情があります。そんな孤軍奮闘の中で、マルイだけが孤立無援で頑張れというのは聊か無責任にでしょうし、そうした“排除の圧力”が通ってしまうのもしょうがない事かもしれません。

こうなってくると、今後、再開発の進捗による経済的な東西格差、そしてこうした文化的な東西格差までもが生じる可能性があり、より東西の断絶が深まりそうな気がしてならないのですが......。

図書館戦争は東口も無縁ではない!

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東口にしても常に同様の問題を孕んでいます。
上で『表現規制の是非』には触れないと書いていますが、管理人が思うのは、こういった問題はどちらかと言えば、そのものの良し悪しより全体のパワーバランスによって決定するのではと考えています。「許容」と「排除」どちらに「理」ではなく「利」があるのか。

今後よりオタク街化が進行するであろう東口においても、当然それを快く思わない人も沢山いるのはこれはもうしょうがないことです。そうした反発も更に強くなり何かしらイベントの度にこうしたクレームも増えていくでしょうが、そのときにそれを撥ね付けられるパワーバランスかどうかが重要なのであって、「展示」の内容がどうかといった個別的な事を論ずるより有用なのはロビー活動という身も蓋もない結論にどうしても辿り尽いてしまいます。

もっと邪推するなら、東口がこういう状況だからこそ西口までそうなって欲しくない、オタク街的な侵食を良しとしない反発からこうした妨害が起こっているのかもしれません。

それもそれで一つの考え方ですし、そういう人が多ければ多いで街の雰囲気もそれに合った風に変化していくんでしょうね。

しかし今回の事で今後何かしらのイベントを主催しようと思ったときにマルイ離れが起こる事は確実です。直前になって突然のキャンセルは経済的な損失、負担も大きくリスクは高いですし、参加者の印象としても最悪なので運営側、参加者側どちらにとってもマルイを忌避する流れになるでしょう。

コミケだって今更幕張で開催しますと言われればそこに不信感を持つじゃないですか。それは過去に追放された歴史があるからで、一度そういうことが起こってしまうと、どうしても心情的にシコリとして残っていきます。

これはもう水面下で抗争が起こってるんですよね。
単に一つや二つイベントを中止しただけという問題ではなく、今後に禍根を残す事態に発展していて、池袋という特殊な事情を抱えるエリアで、西口に孤立無援で展開するマルイさんはこれからどうするのかといったスタンスを問われているのではないでしょうか?

ある意味、池袋がこれから歩もうとしている『劇場都市』という未来に対して避けて通れない関門であり、直面すべき問題が遂に来たなという予感がしています。

池袋は秋葉原を反面教師にしているというか、全く違う道を辿り始めているので、この先どうなるのかまるで分かりませんが、少なくともこうした問題に対してどういったスタンスで取り組むのか今後の試金石になる重要な局面を迎えています。

神崎士郎も言ってますが、

戦わなければ生き残れない!