不自然な事前登録者数の2極化
遂に『ウマ娘』のアニメが始まりましたが、現在アプリの事前登録キャンペーンも実施中となっており、ゲートインからスタートして勢いに乗る『ウマ娘』。
2016年からスタートした『ウマ娘』ですが、アニメにアプリといよいよ本格始動。
そこでアプリの公式HPを覗いてみると、事前登録キャンペーンで設定されたゴールを既に幾つかクリアしています。
現在は50,000人を達成!
......え?
5万人......?
2016年からCD発売記念リリースイベントや各種イベントでライブを行い、既に一定の認知度を獲得していた『ウマ娘』の事前登録が5万人というのは随分少ないような気がします。以前からかなり話題になっていたタイトルだったので、もっと勢いがあるのかと思ったらそうでもありません。
しかし実際に公式Twitterを見てもフォロワー数が約5万フォロワ―なので、実数としては正しそうです。事前登録キャンペーンは25万人まで設定されていますが、このままだと達成は難しそうな雰囲気。
そしてもう一つ気になるのが、あの『パズドラ』を手掛けた山本Pが満を持して送るガンホー期待のDCG(デジタルカードゲーム)『クロノマギア』。
現在10万DL突破記念ボーナスを配布しているのですが、こちらも思ったより伸びていません。3/13に事前登録者数20万人突破という告知がされていましたが、その半分しかDLされておらず公式Twitterフォロワー数も3万人以下。
これは......事前登録の低迷、ソシャゲの停滞が始まっている!
数字を盛りすぎて不自然なアプリも
全体的にアプリの事前登録者数の伸びが鈍化しています。
一方で以前と変わらず景気の良い数字をアピールしているアプリもあります。
その結果、事前登録者数の少ないアプリと極端に多いアプリで余りにも不自然な差が生じてしまっているのですが、これはかなり歪な状況です。
\\ #オデスト 配信開始!//
— 【公式】ORDINAL STRATA -オーディナル ストラータ (@odesto_official) 2018年1月9日
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例えば一つ例を挙げると今年1月に配信開始となったフジゲームスの『ORDINAL STRATA -オーディナル ストラータ(オデスト)』 というマーベラスとのタッグで開発されたスマホRPGがあるのですが、このアプリ、最終的には事前登録者数120万人を突破しています。
凄まじいのは事前登録者数の上昇率です。
- 11/21:10万人突破
- 11/22:20万人突破
- 11/28:25万人突破
- 11/30:50万人突破
- 12/6:60万人突破
- 12/6:70万人突破
- 12/6:80万人突破
- 12/6:90万人突破
- 12/7:100万人突破
んなわけないw
僅か2週間程度で凄まじい勢いで事前登録されています。
余程の超有名IPでもこのような事は起こりませんが、『ORDINAL STRATA -オーディナル ストラータ(オデスト)』は全くの新規IP。普通であればこんな伸び方をすればツールによる不正を疑うレベルです。
これは公式で発表されている告知そのままなのですが、このような馬鹿げた発表をしてしまえるのが驚きです。最終的に事前登録120万人を突破した『ORDINAL STRATA -オーディナル ストラータ(オデスト)』 の公式Twitterのフォロワ―数は約3万7千人なので発表されている数字との乖離は32.4倍という最早異常の一言。
本当に事前登録を120万もされているような超絶人気アプリでフォロワ―が4万人もいないならそれはそれで悲惨極まりない惨状です。
配信後のDL数であればリセマラアカウントやサブ垢などを含む為、数字が倍々で増えるのも分かりますが、事前登録でここまで不可解な数字になることはまずありえません。
じゃあそれを裏付ける数字がセルランで出ているかというと、こちらも『シノアリス』や『アナザーエデン』といった同ジャンルの人気作に全く及ばないので収益面でも苦戦しています。
他にもこうした明らかに実態とかけ離れた事前登録の過剰な水増しを行っているアプリは多くあり、そうしたアプリが非常識な数字を発表している一方で、『ウマ娘』などゴールを細かく区切って事前登録者数を発表しているアプリも多く、その余りにも不自然な両極端の2極化が非常に目立つようになってきています。
実際どちらが正しいかと言えば事前登録である以上、そのアプリに期待して登録するわけですから、情報を発信するTwitterとそう乖離することはないので、公式Twitterのフォロワー数に注目するのが分かり易いかもしれませんね。
事前登録の伸び悩み、原因は?
理由として考えられるのは、事前登録をする意味がそもそもない。
恩恵を感じられないというのがあるでしょうか?
達成した事前登録のキャンペーン報酬は事前登録を行っていないユーザーも貰えるので予めそれをすることの優位性が薄れてきているというのはありそう。
ましてや水増し事前登録のように好き勝手数字を弄っているアプリの場合、ユーザー側のアクションを全く無意味する行為なので尚更です。
他の要因として、アプリの数が多すぎる、ソシャゲ自体に飽きが来ている、粗製乱造でクオリティの差が激しく早期終了といったリスクも高い為、ユーザーはプレイ人口が多い人気作品に集中する傾向になり、新規アプリがユーザーを事前に獲得することが難しくなってきているといった理由も大きそうです。
課金という要素が加わる為、どうしても必然的にそうならざるを得ないんだと思いますが、後発で既に同ジャンルに人気作があるアプリは厳しい時代になってきましたね。
そうした状況がますます事前の好調アピールに繋がり、水増し事前登録を加速させているとすれば、この両極端な状況はより深刻化し、更に数字が伸びなくなっていきそうです。
そのうちストレッチゴールが現在の数十万、数万から4桁単位の数千にまでハードルが下がっていく日はすぐ近くまで来ているのかもしれない......。