アプリゲームのガラパゴス市場、岐路に立つ
セルランを見ても、有力IPを持つ大手数社と先行して大ヒットアプリを出す事に成功した数社以外駆逐されつつある国内アプリ市場ですが、その様相はレッドオーシャンを通り越してブラッドオーシャンと化しています。
すっかり中小が戦えるフィールドではなくなった感がありますが、そんな話は割と何処でも良く聞くところですけど、最近になってそれとは違う問題が持ち上がりつつあるやもしれぬという話。
上記のグラフは、日本の輸出総売上を輸入総売上額が上回っているという事実を示していますが、国内から輸出しているアプリが特定(ジャンプ系)IP頼りなのに対して、海外(中国)側のアプリは『荒野行動』といったバトロワから、『あんさんぶるスターズ』女性向け、『アズールレーン』男性向けなど非常にバランスが取れた豊かなラインナップです。
勿論、中国以外からも海外製のアプリがどんどん日本に入ってきているのですが、国内製のアプリと海外製のアプリでは一つ顕著な違いがあります。
国内アプリが比較的簡単なゲーム性でガチャに依存したマネタイズであることに対し、海外から入ってくるアプリはストラテジーなどの本格的なゲームアプリが多く、課金要素もガチャに依存したものはそう多くありません。
当初『アズールレーン』が良心的で驚かれたのが懐かしい(笑)
そうした比較対象の増加により、アプリの最高レアリティ排出率などは全体的に緩和傾向にあり、今や最高レアリティ1%のような低排出率はそれだけで拒否られる対象になりつつあります。
大人気の『フォートナイト』などもゲームを遊ぶ分には課金する必要はなく、課金の有無で有利不利が付く事はありません。コスチュームなどのアイテム課金や報酬が増えるバトルパスを買うくらいで課金圧力は非常に薄い仕様ですが、それでも4月の月間売上は2億9600万ドル(約325億円)というのには驚きです!
こうなると楽して儲けようと粗製乱造されまくっている、プレイヤーがじゃぶじゃぶ課金したくなるような射幸心を煽りまくるガチャを導入しているような国内製のアプリは、海外製のアプリが輸入されてくることで、一挙に淘汰、駆逐されていくことになるのではという気がしています。
海外製のどうしようもないアプリも勿論沢山あるのですが、もうそろそろとりあえずガチャを導入すれば良いみたいな考えは通用しなくなりつつありますね。
ということで、今回は配信されたばかりのホットな海外製アプリを幾つかご紹介していきしょう!
存在感を増す海外製アプリ達
レジェンドオブリング(37Games)
壮大なファンタジーアクションRPG。
デーモンが封印された25個のリングを探して世界を旅する事に。
ギルドを設立したりといったソーシャル要素もさることながら、なんと結婚システムによって好きな相手に告白することも出来ちゃう。

ロードオブロイヤルブラッド(GAMEVIL)
超本格MMORPG。
広大なフィールドを冒険して戦闘したり、「3対3チーム対抗バトル」や、釣り、採集、採掘といったネトゲ要素がこれでもかと盛り込まれた意欲作。スマホでここまで出来る時代というのが凄い。

銀河戦艦(JD GAMES)
3Dグラフィックの戦艦で戦う架空コンバートストラテジーゲーム。
「中国」、「韓国」、「タイ」、「台湾」、「ベトナム」、「アメリカ」、「ドイツ」、「イタリア」から選択し、【帝国】、【連盟】、【共和国】の中から勢力を選んで指揮を執ることになるのですが、見てわかる通り日本はありません(笑)

マフィア・シティ(YOTTA GAMES LIMITED)
マフィアのボスとなって縄張りを拡大していくストラテジーゲーム。
子分を集めて仲間にしたり、フレンドと同盟を組んだりして、他のマフィアグループと抗争し、縄張りや財産を奪い合うある意味バトロワタイプのゲーム。

最近配信されたものだけでも結構ありますが、海外製アプリの特徴としては、キャラクターではなく、あくまでもゲームありきというところが大きく違いますね。
国内製のアプリはとにかくまずはキャラクターじゃないですか。
そもそもガチャは欲しいキャラクターを入手する為に回す機能であることを考えと、そもそもゲームとしての出発点が違っているのでマネタイズに大きく差が出るのは必然なのかもしれません。
それと国内製ではまず見ないジャンルばかりです。
縁遠いジャンルというか(笑)
しかしながら今の時代、『フォートナイト』や『PUBG』の大ヒットからも分かる通り、海外製だからといって敬遠する理由にもならないので、今後もアプリ市場においても海外メーカーの存在感は更に増していきそう......。
そもそもSFC時代から『セプテントリオン』とか『アウターゾーン』とかプレイしていたわけで、面白ければ国籍なんて無関係、誰とでも遊べて繋がれるのがゲームの魅力ですもんね!
こうした状況下でいつまでガチャゲームが主流でいられるのは注目です!