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ぶっちゃけゲームの“サブスクリプション”は普及するのか!?

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ゲームにも「サブスクリプション」の波が到来?

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何かと話題の「サブスクリプション」。

所謂、商品ではなく、その商品の利用期間にお金を払うという方式のことで、月額課金などもその一種です。利用期間なので、月額だけではなく、1週間や1年間など期間は様々ですが、モノを所有する「購入」でははなく、あくまで一定期間「利用」するというところに違いがあります。

動画や音楽といった分野では既に導入済みのサブスクリプションサービスですが、今年に入り「Google Stadia」「Apple Arcade」などのサービスが相次いで発表され、いよいよゲーム業界にもサブスクリプションの波が来ていています。

有料ダウンロード、アプリ内課金、アプリ内広告に続き、アプリ内サブスクリプションがモバイルゲームのマネタイズの可能性を広げるのは確実です。

サブスクリプションは長きにわたり、アプリストア収益の成長の一翼を担ってきました。その主力である音楽と動画ストリーミングのサブスクリプションは、iOS App Storeで2011年に始まりました。ゲームのサブスクリプションを介したマネタイズは、モバイル全体の収益を拡大するだけでなく、多様なゲームが新たな方法でユーザーにリーチしエンゲージすることを可能にします。例えば、短いセッションやアプリ内課金を想定していないゲームでも、今後はモバイルで大きい成功を達成するチャンスが高まるでしょう。
https://www.appannie.com/jp/insights/app-monetization/mobile-minute-subscriptions-the-next-wave-in-gaming-monetization/

App Annieさんも「これからサブスクリプションが来るってばよ!」との分析を出しており、これから話題の中心になってくるのは間違いありません。

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でも、ちょっと待って!
ぶっちゃけそんな普及するかな?(懐疑的)

ゲームにサブスクリプションって相性良いの?

個人的にはかなり懐疑的に見ている部分があるのですが、例えば「月額2000円で100種類のゲームが遊び放題!」というサブスクリプションサービスがあるとします。

管理人は良くゲームをプレイするので尚更そう感じるのですが、1ヶ月で100種類のゲームが遊び放題だとして、じゃあそれでいったい自分が1ヶ月に幾つのゲームを遊ぶ事が出来るのか? と、考えたときあまり数に意味がないように思うんですよね。

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例えばこれが動画や音楽なら違和感ありません。
動画なら100作品、音楽なら1000曲とかそういう基準になってきますが、動画や音楽の場合、音楽なら移動中に聴くことも出来ます(むしろそれがメインだと思いますが)。動画なら何か作業をしながら流しっ放しにすることも出来ます。

動画や音楽は受動的に楽しむ事が可能です。
しかし、ゲームはどうかというと、インタラクティブメディアのゲームの場合は、能動的に楽しむものであって、何か作業をやりながらゲームで遊ぶということは困難です。コントローラーによる入力という拘束が発生するので、ゲームで遊ぶ場合は集中して遊びますよね。

高橋名人ルールを思い出してください。「ゲームは1日1時間」「1時間遊んだら10分休憩しましょう」こんなことを言われるのはゲームだけです。テレビに対して1日1時間とか、1時間テレビ見たら10分休憩しましょうとか言いませんよね。

アプリゲームで放置ゲームというジャンルがありますが、わざわざそういうジャンルが出来るくらい本来は放置出来ないのがゲームというジャンルです。

不確定な「時間総量」

そこで更に疑問が湧きます。
アニメなら、大雑把に1作品が「1話30分×?クール」という風に区切ることが出来ます。1クール12話の作品もあれば、2クール24話の作品もあります。

ドラマなら「1話1時間×?クール」とかになり、海外ドラマならそれがシーズン4とか続いたりと色々あります。他にも劇場版やバラエティ番組など基準に収まらない作品も多くありますが、どちらにせよ一つ言えるのは1作品辺りの「時間総量」は決まっているということです。

30分で12話なら、1作品見るのに6時間あれば良い。
それが100作品なら600時間です。

音楽なら1曲3分~5分くらい。1000曲聴き放題のサブスクリプションサービスがあったとして、それを全部聴こうと意気込む人もいないと思いますが、仮に全楽曲が5分間としたら5分×1000曲で83.3時間で消化出来ます。

動画にしても音楽にしても短い時間のコンテンツを受動的、つまり何か別の事をしながらでも楽しむことが出来るという性質のものであると考えたとき、ゲームはその例に全くそぐわないことが分かります。

1つのゲームを遊ぶのに何時間掛かるのか?
と、考えたとき全てのゲームがバラバラで画一的な基準が全く存在しません。ザックリとクリアまでのプレイ時間を考えたら1作品辺り10時間から~100時間くらいバラつきが存在します。

更にゲームはクリアすれば終わりなのかというとそうでもありません。
特にオンラインプレイを有するゲームの場合、プレイ時間は膨大になりそれこそ500時間とか1000時間とかに達するようなゲームもあります。

10時間でクリア出来るようなボリューム少な目のゲームが100種類用意されていたとしても、それら全てをクリアするのに10時間×100種類で1000時間。

実際には10時間程度のボリュームで終わるようなゲームは少なく、それこそADVとかになってくるので、多くのゲームはただクリアするだけでも数十時間掛かるのがデフォ。飛躍的に時間総量は増していきます。

到底1ヶ月に遊びきれるようなものではなく、オンラインプレイとかもやり始めると、1つのゲームだけで十分ということにもなってくるので、100種類あろうが1000種類あろうが、プレイヤーにはあまり数は意味をなさないと思われます。

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勿論、別に1ヶ月で全てやりきる必要もないのですが、サブスクリプションって一山幾らという仕組みなので、これはちょっと数で攻めるのは無理がありそう。

やりたいゲームしかやらないプレイヤーマインド

それと最も肝心な点として、先程からゲームは能動的に遊ぶものとしていますが、これがどういうことかというと、プレイヤーは自分がやりたいと思ったものしか遊ばないということです。

動画や音楽なら、何か別の事をしながらでも昇華出来るので、あまり興味がないという番組でもそのまま流しておけば良いというようなことも出来ますが、ゲームの場合、確実にプレイヤーは一つのゲームに拘束されるので、自分が明確にやりたいと思うゲーム以外はやりません。

今、アプリストアに膨大なアプリゲームが並んでいます。基本無料のゲームが主流であり、いってみればサブスクリプションですらない、ガチャなどに課金しなければ幾らでも無料で遊べるゲームが沢山あります。

にも関わらず、じゃあそれを片っ端からプレイしている人がいるかというと、そりゃあ幾人かはいると思いますが、そういう人は稀でしょう。要するに無料ですら多くの人は自分が惹かれないと遊ばないということです。

ということで、ゲームにおけるサブスクリプションというのは、相性があまり良くないのではないかと思っています。

微妙なそうなゲームが100種類あっても食指が伸びませんし、逆に1つだけ物凄く面白いゲームがあった場合、今度はそれだけで十分ということにもなったりするので、イマイチ効果的ではないのと、一山幾らのワゴンセールは、ゲームの価値自体も揺らぐので、ますますプラットフォーマーの力が強くなるばかりでソフトメーカー的にはどうなんでしょうね。大手ほど悩ましいのではないでしょうか。

現在は、PCやSteamなどもありますが、任天堂、MS、SONYといったハードホルダーのプラットフォーマーが月額のオンライン利用料金を設定して、そこにソフト代という形で運営されています。

GoogleやAmazon、Appleといったクラウド勢は、サブスクリプションというモデルでゲーム事業に乗り出しますが、これで思うのは、今まさにゲームにもサブスクリプションの波が来たという風に謳っていますが、実は単にこれまで相性が悪くて採用されてこなかっただけなのでは(笑)

如何にもハード屋だなと痛切に思うんです(以下略)

結局ゲームって、100個のつまらないゲームより、1個のキラーソフトみたいなところがあるじゃないですか。『Splatoon2』で遊びたいからNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)を買うみたいな。量より質ですよね。

どうしてもやりたいゲームがあって、その為にハードを買う。ハードを買わせるような訴求力のあるゲームをキラーソフトを呼びますが、だとすると、100種類のゲームが遊べますというのは正反対のスタンスというか、発想的には質より量。これはやっぱり難しいんじゃないでしょうか?

何よりGoogleやAppleやAmazonはハード屋なので、自分達がソフトのクオリティコントロールをするわけではなく基本的にはソフトメーカーに丸投げというような形になると思います。勿論、独占のゲームの場合開発費とかの支援とかはあったりするんでしょうけど、それが意味するところは、最も信頼性の高いとされるファースト製のソフトが不在ということですね。

任天堂なら「マリオ」であり「ゼルダ」であり、MSなら「HALO」であり「Foeza」であり、SONYなら「グランツーリスモ」であり「GOW」のような看板ゲームがない。

GAFAの名に賭けて、資金力にモノを言わせAAAソフトで攻めるのかというと、戦略が質より量なので既に相反しています。AAAを100個とか用意したらそれはそれで凄いですが、物理的に無理ですし幾らなんでも無謀としか思えない(笑)

任天堂とMSはファースト製ソフトの強化に乗り出しているので、方向性としては質を更に高める動きとなっており、非常にハッキリと考え方の差というのが表れていますね!

GAFAが攻めてきたぞー!
みたいな、GoogleやAppleが参入してきたから、任天堂やMS、SONYは厳しくなるみたいな論調が多いですが、本当にそんなに簡単にいくのか個人的にはかなり懐疑的に見ているこのゲームのサブスクリプション化。

ゲームの新しいスタンダードとなっていくのでしょうか?