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何故、秋葉原は「文化の発信拠点」を目指さなかったのか?

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1998年放送『アキハバラ電脳組』

秋葉原が失った「文化の発信拠点」

現在、2020年に向けて池袋や渋谷で大規模な再開発が進んでいますが、一言で言えばそのコンセプトは【文化の発信拠点】であることには疑いようがありません。

2019年11月には渋谷一高いビルで新たなランドマーク「渋谷スクランブルスクウェア」(東棟)が開業。全く同時期に池袋でも8つの劇場を持つ「Hareza池袋」(ホール棟)が開業となります。

互いに競い合うようにして【文化の発信拠点】というポジションを確立しようとしていますが、しかしこの【文化の発信拠点】、本来であればこの方向性は一足早く再開発が進んでいた秋葉原が獲得していてもおかしくなかったはず。

というか何故、秋葉原は文化の発信拠点を目指さなかったのか!?
「IT拠点」を目指した先に辿り着いたオフィス街というポジション。

それで良かったのかなぁ......。

90年代に期待していたサイバーパンクな秋葉原は何処?

なんかこうすっかりレガシーな街になってしまった秋葉原。
90年代にはサイバーパンクな電脳都市というイメージもあったのですが、そういった最先端の街というイメージは今では雲散霧消してしまった感がありますね!

秋葉原ほど、その名称が文化的アイコンとして際立った個性を獲得した街というのもこれまでになかったのではないかと思うのですが、『アキハバラ電脳組』『アキバ系カノジョ』など、街の名前がそのまま作品名に付くことも多かった秋葉原。

オタク文化を取り扱った作品だと秋葉原が舞台という作品も非常に多く、『こみっくパーティー』『おたく☆まっしぐら』といった、そういった作品がユーザーに与えた秋葉原という街に対しての幻想とも言えるような影響は計り知れないものがありました(笑)

www.youtube.com

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もう少し分かり易いメジャーなところだと『げんしけん』とか『俺妹』とか、そういったオタク文化の紛れもなく聖地だったのは間違いありません。

それこそ当時は、オタクであれば目指さなければ行けないフロンティア、聖地であり、地方に住んでいるオタクからすればメッカみたいな存在でした。巡礼しなきゃみたいな(笑)

だからこそコミケ開催時にはコミケ4日目という幻の1日が追加されたりしたものですが、最近ではそういった求心力というのも劇的に低下しています。

海外勢にとっては今でもそんな感じだと思いますが、どうしてもそこはタイムラグがありますし、中々来ようと思ってこれるものでもないですからね。今では海外勢の方が秋葉原熱が熱いかもしれません。

秋葉原のオタク街はイレギュラーな進化だった?

さて、電気街オタク街という変化を辿った秋葉原ですが、オタク街というのは電気街が持つ性質から自然発生的にそういう方向に向かっただけで、再開発という全体的な意思としてオタク街にしようと思ってそうなったわけではありません。

ごく自然にそういった人達が集まって形成されていったのが秋葉原でしたが、ここが一つの分岐点だったのかもしれませんね。

IT拠点もまた電気街からの変化ですが、IT拠点化には、そういう方向で再開発をしていこうという意思が働いています。よって、電気街オタク街オフィス街という変化ではなく、電気街オフィス街という街の変化になっており、オタク街的な変化は事実上公式認定されていない。

つまり連続性と正当性がないわけで、それこそが、IT拠点化に伴い「文化の発信拠点」として、秋葉原が今そのポジションを獲得していない理由だったりするのでしょうか......。

逆に言えば池袋は自然発生的に生まれた「乙女の聖地」というポジションを池袋の正式な変化として公式認定してしまったので、それがあっての「文化の発信拠点」だけに秋葉原とは対照的な歩みを進めています。そう考えると、秋葉原と池袋というのは光と影のような因果関係。

果たしてこれはどちらが良かったのか......。
まだまだ結果は出ない話ではありますが、そうはいってもITの拠点を目指した結果、再開発でオフィス街化が進み、そしてそこには発信していく機能が盛り込まれていないことを考えると、秋葉原の存在感の低下は然るべき結果なのかなぁ......。

確かに秋葉原もお洒落で小奇麗になり過ごし易くなりましたけどね!
でもオフィス街は何処にでもあるけど、オタク街は何処にでもない。

趣都という個性を放棄した選択は、「文化の発信拠点」という強みを自ら失わせてしまったような、今でもふと当時の秋葉原がオタク街としての変化を公認していたらどうなっていたのか、なんとも妄想してしまうのですが、良い事も悪い事もひっくるめて色々あっただけに一概にそうすべきだったとは言えないところが秋葉原の複雑さを物語っています。

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